江戸グルメと酒と旅の話

旅行ライターやってます。昼飲み、ご当地グルメ、江戸グルメ・老舗、神社仏閣、旅の記録などをつづっています。

馬刺し、金華鯖、地酒でまったりとした幸福な時間。会津若松「麦とろ」に

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福島・会津若松へ行ってきた。

旅に欠かせないものと言えばやはり美味しいごはんとお酒。理想は、旅の思い出に残るような個性的でシブめの店だ。そんな店であることを願い足を運んだのが「麦とろ」。麦とろと郷土料理を出す店らしいが、なんせ、何も知らぬ土地での初入店。どんな店主と料理やお酒が待っているのやら、期待と不安が入り交じる心もちで扉を開けた。

店に入ると、客は誰もいなかった。時刻は午後17時頃。さらには台風19号の影響もあるのだろうと、貸切状態に一抹の不安を覚えるも座敷に座った。

店内は小上がりもあって純和風。

店主は野球の試合にくぎ付けといった様子。白髪混じり、坊主に近い短髪で、比較的かっぷくが良い。服装はというと、テロテロのTシャツにスウェット的な半ずぼんという、えっ、部屋着⁉⁉でもかろうじて前掛けはしている、といういでたち。大丈夫なのか…。

ジャイアンツが勝ってご満悦の店主に、とりあえず、ビールを頼むと、山盛りの枝豆も一緒にやってきた。

山盛りの枝豆とビールと口にしつつ、品書きを眺める。卵焼き、刺身、焼き魚、お新香、揚げ物、山芋料理など一般的な居酒屋メニューが並んでいた。パッと見てわかるご当地グルメといえば、馬刺しくらいか。馬刺しは決まり。あと、お昼ごはんが蕎麦だったので、野菜が食べたいと思い、馬刺しの赤身とオリジナルサラダとやらをお願い。

そして、やってきましたサラダ。

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こっ、これは…! 

トマトは厚さ1.5センチくらいの輪切りで、キュウリも1本を4等分くらいにした大きさで、レタスもざっくり。サラダというか…野菜のぶつ切り。そしてそんな野菜の中にこれまた厚切りの卵焼きが2枚、刺さっていた。ワイルド過ぎる…。

えっと…とりあえずサラダは置いといて、馬刺しだ馬刺し!

見ると、真っ赤で艶のよい赤身だった。赤身と言っても結構刺しが入っていることも多いけど、これは正真正銘の赤身。

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辛味噌が添えられており、会津ではこのように馬刺しに味噌を添えて食べるとのこと。ちょっと味噌をつけて、タレにもつけ、一口。

これは…びっくりの美味しさ。

臭みがゼロ。味がしっかりしているのでさっぱりしていて、いくらでも食べられそう。ご主人曰く、数人で20人前平らげた人たちもいたとのこと。ニンニクが効いている辛味噌もとてもよく合う。

お世辞じゃなくて、本気で美味しい。今まで食べた馬刺しの中で1番美味しい。ぶつ切り野菜の中に卵焼きが刺さっていることなんてどうでもよくなるほど美味しい。  

素材がいいのはもちろんだが冷凍していないことも美味しさの理由で、会津では赤身は特にあまり冷凍しないね、と店主。

福島の日本酒と共にいただき、至福のひとときだ。

あのサラダの登場からこのような至福が訪れるとは。

ちなみに、馬刺しに辛味噌をつけるようになったのは、プロレスラーの故力道山が発端らしい。というか、会津で馬肉を生で食べるようになったのも、力道山が発端らしい。福島県民でないのにすごい影響力。

※※※

馬刺しのレベルが高すぎて、これだけでかなり満足してしまうくらい。といいつつ焼き鯖を頼むことに。

鯖がまた美味しかった。

メニューには「やき魚」としか記されていないので、店主に伺い鯖を選んだところ、三陸のブランド鯖金華鯖だった。脂がのっていて、身がしまっていて、味が濃い。ちょぴり焦げ目が多い絶妙な焼き加減も最高だった。

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馬刺しも鯖もなんと日本酒に合うのだろう。

銘柄は忘れてしまったが、店主が自分が美味しいと思えるもののみ揃えているようでどれも絶品。かろうじて生酒は写真に収める。

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これがまた、20度もあるのに飲みあたりまろやか、ながらコクがあり、飲んだ後の余韻が奥深くて大変美味しかった。

その後は、自家製の水ナスの漬物をサービスで出してくれたのだが、これがまたシンプルながらめちゃくちゃ美味しい。

美味しい美味しいと言いながら、店主といろいろ会話をしながら、写真を撮っていたら、いいカメラ持ってるね特別にいいもの見せてあげるよと、店主が冷蔵庫から何やら取り出してきた。

蓋開けて目に飛び込んできたのは、巨大な松茸!!

本当にデカイ。奥会津で店主自ら採ったものだという。秋の味が恋しくなり、小さい方の松茸をいただくことに。季節の香りを満喫した。

最後は、麦とろごはんと、90代にして店に立つお母さんの味噌汁をいただく。

え、サラダはどうしたって?

もちんろん完食いたしました。

絶品の馬刺しと金華鯖やら松茸やらを食べたわりにお会計が良心的だったのもうれしい。

最後に柿のお土産をくれました。

同店は、メニューを見てるだけより、店主とに色々おすすめを聞きながらオーダーするのが良いようです。

美味しいだけでなく、店主が明るく個性的で大変心に残る店だった。

 

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